デュアルモニターの理想的な配置とは?縦並び&下段小型で生産性アップ!

2025.08.29
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デュアルモニターの配置、どうしていますか?

実は、人間の目の特性と作業効率を考えると、「縦に並べて、下のモニターを少し小さめにする」という配置が、驚くほど使いやすいんです。この記事では、このユニークな配置のメリットと、導入する際のポイントを詳しく解説します。

マルチモニター環境の最適解を求めて:理想の配置とスピーカー問題

一つのモニターでウィンドウを切り替えながら作業をするより、メインで作業を行うメインモニターと参考資料を開いたりするサブモニターを用意する事で作業効率が上がる事は研究結果よりも周知の事実です。

私も、普通に横に並べてたり、縦に2段で置くレイアウトにした事も合りました。縦配置の際には、通常のモニター位置を天板ギリギリに下げた状態で上に追加していました。当時撮影した写真をLightroomで現像する際に横より上にプレビューやリストが出たりすると便利かと思いやってみたレイアウトなのですが、上に追加する為には長いポールを取り付けなくてはいけません。そうすると背面に圧迫感も出ますし、上を見上げる形になる関係で視線も見上げる形になり自然では無く、結局あまり活用されなくなっていました。

それから横に配置をして使っていましたが、モニタースピーカーがどうしても隠れてしまいますし、今度は横に視線移動が入る関係で、サブモニターの遠い部分はあまり活用されないという悩みが出てきます。

モニタースピーカーを単独ユニットにして液晶の下に置くという方法も考えましたが、現在使用しているスピーカーは25年程使っている愛用品で特に不満も無い為に買い替えにも踏み切れません。

そんな時、天板に這わせるようにして、2つのモニターを縦に配置している素敵な動画を発見しました。

素敵なデザインですし使い勝手も良さそうです。
現在の私の環境は、27インチのQHD(2560x1440)モニターと以前使っていた、24インチWUXGA(1920x1200)です。
写真や動画制作を行う上で発色の良く、且つコストパフォーマンスが良いモニターという事で、27インチのモニターはBENQのデザイナーズモニターを使用しています。
32インチの4Kモニターで10bit液晶は高価ですし、小さすぎる文字は老眼で厳しい事、大きいモニターのデメリットから、そこそこの広さと文字の見易さを考えると27インチのQHDがお財布にも優しくオススメです。

大きいモニターのデメリット(クリックして表示)
  • 設置場所の制約とコスト増: 広いスペースが必要で、頑丈なデスクや高価なモニターアームを選ぶ必要があります。
  • 視覚的負担と使い勝手: 画面が広すぎて視線移動が増え、目が疲れやすかったり、マウスカーソルを見失ったりすることがあります。モニターとの距離が離れる事で字が見難くなります。
  • PCへの負荷: 高解像度の大型モニターはPCのグラフィック性能を要求するため、特にゲームではフレームレートの低下につながることがあります。古いコンテンツとの互換性の問題も稀にあります。
  • 高い本体価格: 画面サイズが大きいほど、当然ながらモニター本体の価格が高くなります。

まずは、手持ちのモニターの27インチを上に配置して、24インチを下に配置しようとしましたが、実際にやってみると意外と圧迫感があります。
しかも、斜めに配置する関係で上のモニターが遠くなってしまうんですね。ここで32インチ以上の大きなモニターだったら良いのでしょうが、そこまで大きいと4Kにしたくなります。
ただ、32インチ4K(ドットピッチ0.184 mm、27インチQHDはドットピッチ0.233mm)だと現状よりドットピッチが小さくなる為、目とモニターとの距離が遠くなり、文字が小さくなってしまうので、あまりやりたくありません。

既存のモニターをそのまま使いたい事から、それなら下のモニターをもっと小さくしてみれば?という事で、16インチのWUXGA(1920x1200)モバイルモニター用意して下に配置してみた所、自分としてはかなり良いと思える環境が作れました。
16インチWUXGAのドットピッチは0.179 mmで4Kより小さくなりますが、手前に来る為、文字の大きさはギリギリ許容範囲という所でしょうか。
(手持ちのノートPCであるThinkpadT14は14インチのWUXGAとドットピッチはもっと小さくなりますが、ギリギリ使えております。)

(尚、16インチのモニターを縦にすると、27インチの縦幅と同じ長さになる為、横のデュアルモニター環境でもおススメです。)

縦並び配置の3つのメリット

1. 自然な視線移動で目の疲労を軽減

普段、私たちは本やスマートフォンで文字を読むとき、縦方向に視線を動かしますよね。Webサイトの閲覧、長文のドキュメント作成、プログラミングコードの記述など、PC作業の多くは縦に長い情報を扱います。デュアルモニターを縦に並べることで、この自然な視線移動に沿って情報を追うことができ、左右に首を振る必要が減るため、目や首への負担を軽減できます。(正し見上げる位置にあるモニターだと首への負担は逆に大きくなります。)

2. デスクのスペースを有効活用

「デュアルモニターは場所を取るから…」と諦めていませんか?縦並びなら、横幅ではなくデスクの奥行きを使うため、限られたデスクスペースでも導入しやすいのが大きなメリットです。横に広いデスクが確保できない方でも、効率的な作業環境を構築できます。

3. 作業効率が劇的に向上する役割分担

上のモニターでメインの作業(資料作成、デザイン、動画編集など)を行い、下のモニターで参考資料、チャットツール、メール、Webブラウザなどを表示するといった使い分けができます。これにより、ウィンドウを切り替える手間が大幅に削減され、思考の流れを中断することなく、スムーズに作業を進めることができます。(これは実は逆でもOKです。メインの作業を行う下のモニターの解像度が十分であるなら、上のモニターをサブ領域として広々と使えます。)

高さを抑え、自然な目線を保つ「縦並び&下段小型」の工夫

縦にモニターを配置すると、どうしても全体の高さが高くなりすぎると感じるかもしれません。しかし、以下の工夫をすることで、この問題を解決し、より自然な目線で快適に作業できるようになります。

1. 下のモニターを小型にする

この配置の肝は、下のモニターを小さめにすることです。メイン作業を行う上のモニターへの視線集中を促しつつ、全体の高さを抑える効果があります。具体的には、下のモニターは16~20インチ程度で十分な役割を果たします。例えば、**上のモニターが27インチのQHD(2560x1440)である場合、下のモニターには16インチのWUXGA(1920x1200)**のような組み合わせが理想的です。このサイズ感であれば、補助的な情報表示としては十分な情報量を得られ、かつ全体的な高さも抑えられます。デスクの奥行きがあまりない場合は、小さいモニターにすることで、設置時の圧迫感を軽減できます。

2. デスクの天板に沿わせるように配置

下のモニターをできるだけデスクの天板に沿わせるように配置しましょう。これにより、モニター全体の高さを抑え、視線移動がより自然な範囲に収まるため、目の負担をさらに軽減できます。結果として、デスクスペースがすっきりと片付き、より自然な姿勢で作業に取り組むことが可能になります。モニターアームの活用は非常に有効な手段です。角度や高さを細かく調整し、ご自身の目線に無理のない位置を見つけることが重要です。なお、モニターアームを使わないでもどうせ天板に這わせる為、直置きでも構いません。角度を付けて置ければ良いわけです。モニターアームは比較的高価ですので、そのまま置けばコストダウンにも繋がりますね。

縦並びのデュアルモニター構成だけど天板に這わせるように配置する事で高さを抑えたレイアウトに

デスク周りもすっきり!周辺機器の配置も楽々

デュアルモニターを横に並べる配置では、デスク上にモニタースピーカーなどを置くスペースが限られてしまい、配置に工夫が必要になることがあります。しかし、縦並び配置ならこの問題も解決できます。

モニターの横幅を抑えることで、デスクの両サイドやモニターの間に十分なスペースが生まれます。これにより、モニタースピーカーやデスクライト、小物などを余裕を持って配置できるようになり、作業空間全体をすっきりと整理できます。見た目の美しさだけでなく、機能性も向上し、より快適なワークスペースを構築できるでしょう。

手前のスペースが狭くなる可能性はあります、上ではモニターアームを使わないでも良いと書きましたが、モニターアームを使う事で、キーボードを下に収納出来、書き物をする際にはモニターアームを用意して少しだけスペースを空けると便利です。(モニター棚を使って、下のスペースを作っても良いかもしれません)

ノートパソコンユーザーにもおすすめの配置

この縦並びデュアルモニターの考え方は、デスクトップPCだけでなく、ノートパソコンを使用している方にも応用できます。ノートパソコンを下のメインディスプレイ(またはサブディスプレイ)として活用し、その上部にモニターアームなどを使って2つ目のモニターを配置することで、より効率的な作業環境を構築できます。特にノートパソコンの画面だけでは手狭に感じる場合や、外部ディスプレイを追加したいけれど横幅を取りたくない場合に非常に有効な方法です。

ノートPCと追加モニターを縦並びにした場合

導入前に考慮すべきその他の点

1. 視線移動の距離と角度を調整しよう

上記で触れたように、モニターアームなどを活用し、上のモニターと下のモニターの間に無理な隙間ができないよう、また視線移動がスムーズになるよう、それぞれのモニターの角度や高さを細かく調整しましょう。

2. 作業内容との相性を見極めよう

縦並び配置は、プログラミング、文章作成、Web閲覧など、縦に長い情報を扱う作業に特に強みを発揮します。一方、動画編集のタイムラインやDTP作業の広いキャンバスなど、横方向に広い表示領域が頻繁に必要となる作業では、横置きの方が適している場合もあります。ご自身の主な作業内容に合わせて、最適な配置を検討しましょう。

Windowsユーザー必見!下のモニターを「メインディスプレイ」にするテクニック

Windows環境でこの縦並び配置を最大限に活用する、ちょっとした裏技があります。それは、**実際にメイン作業を行うのは上のモニターでも、Windowsの設定で「下のモニターをメインディスプレイに設定する」**という方法です。

これにより、以下のようなメリットが生まれます。

  • タスクバーが下画面に表示される: スタートメニューやピン留めされたアイコン、通知領域など、頻繁に利用するタスクバーが、自然な視線移動で届く下のモニターに配置されます。これにより、操作性が格段に向上します。
  • 新しいウィンドウが下画面に開く: 新しいアプリケーションやダイアログボックスなどが、デフォルトで下画面に開くようになります。これは、メイン作業中に邪魔になりにくく、必要なものをすぐに手の届く範囲に置けるため、非常に便利です。
  • デスクトップアイコンが下画面に表示される: デスクトップに配置したアイコン類も下画面に整理されるため、上画面をメイン作業の広々としたキャンバスとして活用できます。

この設定は、「ディスプレイ設定」から簡単に変更できます。ぜひ試してみてください。

まとめ:あなたのデスク環境を変える「縦並び&下段小型」配置

デュアルモニターを縦に並べ、下のモニターを小さめにする配置は、人間の目の特性を最大限に活かし、多くの作業において生産性を飛躍的に高める可能性を秘めています

  • 自然な視線移動で目の疲労を軽減
  • 省スペースでデスクを有効活用
  • メインとサブの役割分担で作業効率アップ
  • 下のモニターを小型化し、天板に沿わせることで高さを抑え、より自然な目線に
  • モニタースピーカーなどの周辺機器も配置しやすく、デスク周りがすっきり
  • ノートパソコンユーザーにも応用可能で、作業効率アップ
  • Windowsユーザーは下のモニターをメイン設定でさらに快適に!

ぜひ、この新しいモニター配置を試して、あなたのワークスペースをより快適で効率的なものに変えてみませんか?

縦並びで横がすっきりしたレイアウトに
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